展開と因数分解に関する難問を現役高校生が網羅してみたep2

こんにちは。Daddyです。

前回に引き続き、展開と因数分解に関する問題を総まとめしました。今回は文章題が中心です。

問題の難易度設定はやや高め。定期テストとかで出題されるものよりワンランク難しいものと思ってください。\(\spadesuit\)のマークがついている問題はさらにレベルが高いです。

『問題集の解説、わかりにくくて結局勉強できないんだよなー』っていう人はぜひ最後まで問題を解いてみてくださいね。手を動かすことが何より大事です。

『前回の記事ってなんやねん』っていう人はコチラ。

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プロフィール

Frontiesta代表。大阪出身。
塾が苦手で、鉄緑会を辞めて新たな教育プラットフォームを立ち上げた。
パソコン使用歴は2年くらい。
あだ名は"パパ"や"ダディー"で、生粋のいじられキャラ。

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係数を比較する問題

2人の会話は、ほとんどが無駄な内容ですが、結構重要な言葉も隠れてたりします。重要な内容だけを切り抜いて理解する読解力も今後必要になってきます。

太郎さんの『\(a, b, c\)を使ったまま問題解いてみな』にはどういった意図が隠されているのでしょうか。一度、左辺を展開してみませんか?

ちなみに、この問題は高校数学の『恒等式』に当たる単元ですが、誘導をつけることで普通に問題に出てくることもあります。チャレンジ精神は大切です。

$$(左辺)=4ax^2-(3a-4b)x-3b$$

$$(右辺)=28x^2-cx-15$$

\((左辺)\)と\((右辺)\)は同じ式であるから、\(x^2\)どうし、\(x\)どうし、定数どうしで係数を比較して

\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
4a=28 \\
3a-4b=c \\
3b=15
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}

これを解くと、\(a=7, b=5, c=1\)

よって、\((7x+5)(4x-3)=28x^2-x-15\)

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整数に関する証明問題

問題2

\(\spadesuit\)連続する3つの奇数を \(a, b, c\) と表す。
\(ab+bc+ca+1\)は24の倍数になることを証明せよ。

\(a, b, c\) は連続する奇数であるから、それぞれ$$2n-1, 2n+1, 2n+3$$と表せる。こうすることで、3文字だったものが\(n\)の1文字に減り、証明がラクになります。

\(a, b, c\) は連続する奇数であるから、それぞれ$$2n-1, 2n+1, 2n+3$$と表せる。

\begin{flalign}
&\quad ab+bc+ca+1& \nonumber \\
&=(2n-1)(2n+1)+(2n+1)(2n+3)+(2n+3)(2n-1)+1& \nonumber \\
&=(4n^2-1)+(4n^2+8n+3)+(4n^2+4n-3)+1& \nonumber \\
&=12n^2+12n& \nonumber \\
&=12n(n+1)& \nonumber \\
\end{flalign}

ここで、連続する2整数の積は2の倍数であるから、\(n(n+1)\)は2の倍数であり、\(12n(n+1)\)は24の倍数となる。

したがって、連続する3つの奇数 \(a, b, c\) において、\(ab+bc+ca+1\)は24の倍数になる。

(証明終)

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図形に関する証明問題

この問題は、正確には展開や因数分解とは関係ありませんが、多くの教科書でこの単元として取り上げられているため、掲載します。

難易度は高くありませんが、今後文字だらけの式を扱う場面が増えてくるので、その練習だと思って解いてみましょう。

問題3

中心角の大きさが\(a^{\circ}\)で、半径が\(r\)、面積が\(S\)、弧の長さが\(l\)のおうぎ形がある。このとき、次の等式が成立することを証明せよ。$$S=\displaystyle \frac{1}{2}lr$$

よく考えると、中心角と半径が与えられれば、面積や弧の長さは求めることができます。\(S, l\) という2つの文字を \(a, r\) で表してみましょう。おのずと答えが見えてくるはずです。

\begin{split}
(左辺)&=\pi r^2 \times \displaystyle \frac{a}{360} \\
(右辺)&=\displaystyle \frac{1}{2}(2\pi r \times \frac{a}{360})\times r \\
&=\pi r^2 \times \displaystyle \frac{a}{360}
\end{split}

\((左辺)=(右辺)\)より、題意は示された。

(証明終)

\(S=\displaystyle \frac{1}{2}lr\)は非常に有名な公式です。角度を使わずに面積を表せる美しい公式ですので、ぜひ覚えてください。頻出です。

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まとめ

2回にまたがる『展開・因数分解』の総合問題はいかがだったでしょうか?

すべての問題を完答できた人は、相当な数学力があると言えます。

いくつか間違ってしまった人も心配いりません。

ここに載せられた問題はどれも高難易度の問題で、初見では解けなくても仕方のないものばかりです。

分厚い参考書とは違って、スマホがあればいつでも見直しできますから、スキマ時間に復習しに来てください。

『カンタンな問題をたくさん解きたい』という方には、中1/標準問題集 数学 [ 中学教育研究会 ]などがおすすめですね。(楽天のサイトに遷移します)

それではっ!

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