
こんにちは。代数大好きDaddyです。
今回はズバリ因数分解について学習するでっ

英語大好きZuttiだぜ。
因数分解と素因数分解の違いもわかってないぜ!

全く異なるものってわけでもないけど。
ほな、因数分解の必要性とともに勉強しよか!
因数分解の勉強には『乗法公式』の知識が欠かせません。未習の方は下のリンクから勉強しましょう!
因数分解とは

因数分解とは、たし算やひき算が混ざった式を『かけ算』の式に直すこと。
\(x^2-6x+5=(x-1)(x-5)\)がその例やね。

それだけ見ると、展開の逆をしているだけに見えるんだな。

まさにその通り。
因数分解は展開の逆演算なんや。
共通因数をくくり出す方法

ちなみに因数分解した後、かけ算の形で表されているそれぞれの式のことを因数という。
簡単な例でいえば、24の因数は3や4, 8とか。
因数が素数の時に、それを素因数という。

\((x-1)(x-5)\)の因数は\(x-1\)と\(x-5\)てわけだね。

因数分解の超キホンは各項の共通因数を見つけ出すこと。
共通因数が何かを知るために、次の問題を解こう。
次の式を因数分解せよ。
\(4p^2q+6pq-2qr^3\)

まず、それぞれの項に分解しよう。
\(4p^2q, 6pq, -2qr^3\)やね。

それぞれの項に\(2q\)が含まれてるね。

そう。今回でいう\(2q\)のことを共通因数っていうねん。
共通因数をくくり出すだけで因数分解が終わる問題も多い。
難しい公式を覚えるよりも、まず共通因数を見つけること!
共通因数が\(2q\)であるから、
\(4p^2q+6pq-2qr^3\)
\(=2q(2p^2)+2q(3p)+2q(-r^3)\)
\(=2q(2p^2+3p-r^3)\)
よって \(2q(2p^2+3p-r^3)\)
乗法公式を使う方法

でもさ、\(x^2-6x+5=(x-1)(x-5)\)みたいな因数分解は、共通因数くくるだけじゃできなくない?

せやで。乗法公式から逆算する方法も覚えんとあかん。
これは計算練習しないことにはできないから、しっかり勉強しような。

九九を勉強した小学2年生が『わり算』を習得するために計算練習するイメージだね。
次の式を因数分解せよ。
(1) \(16-x^2\)
(2) \(a^2+6ab+9b^2\)
(3) \(4p^2-20pq+25q^2\)
(4) \(y^2-8y+7\)
(1) これは
\(a^2-b^2=(a+b)(a-b)\)
のカタチ。
\(16-x^2\)
\(=4^2-x^2\)
\(=(4+x)(4-x)\)
よって \((4+x)(4-x)\)
別解として \(-(x+4)(x-4)\)
(2) これは
\(a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\)
のカタチ。
\(a^2+6ab+9b^2\)
\(=a^2+2 \times a \times 3b+b^2\)
\(=(a+3b)^2\)
よって \((a+3b)^2\)
(3) これは
\(a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\)
のカタチ。
\(4p^2-20pq+25q^2\)
\(=(2p)^2-2 \times 2p \times 5q+(5q)^2\)
\(=(2p-5q)^2\)
よって \((2p-5q)^2\)
(4) これは
\(x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)\)
のカタチ。
\(y^2-8y+7\)
\(=y^2+ \{(-1)+(-7) \}y+(-1)\times(-7)\)
\(=(y-1)(y-7)\)
よって \((y-1)(y-7)\)
たすきがけ

ところで、次の例題を解いてみて。
次の式を因数分解せよ。
\(6x^2-x-35\)

???
乗法公式にこんなのあったっけ?
てか、\(x^2\)の係数が6って無理じゃね?

あることにはあるで。ただ、むずい。
下の解答3-1は、軽く眺めるだけでええよ。
(3) これは
\(acx^2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)\)
のカタチ。
\(6x^2-x-35\)
\(=(2\times3)x^2+\{2\times7+3\times(-5)\}x+\{(-5)\times7\}\)
\(=(2x-5)(3x+7)\)
よって \((2x-5)(3x+7)\)

イーヤ、無理無理無理無理!
展開ならまだしも因数分解なんかやってられないよ!

そら何の根拠もなく勘に頼って計算してるわけやない。
たすきがけっていうテクニックを使うんや!
下の説明は文字だらけで、中学生にはややわかりづらいかもしれません。例題を解きながらこちらも参照すると良いでしょう。
\(Px^2+Qx^2+R\)のカタチをした式が因数分解可能ならば、下のように因数分解できる。この手法をたすきがけと呼ぶ。
(1) 下のように数字を配置する。
注意:\(P, Q, R\)の順ではなく、\(P, R, Q\)!

(2) \(P=a \times c\)が成り立つような数\(a, c\)を見つける。
同じように、\(Q=b \times d\)が成り立つような数\(b, d\)を見つける。
なお、この時点ではまだ\(a, b, c, d\)が正しいかどうかはわからない。

(3) 斜めにかけ算し、結果を横に書く。
斜めにかけ算する様子がたすきに似ていることから、たすきがけと呼ぶ。

(4) \(bc+ad=Q\)となっていれば成功!
自動的に\((ax+b)(cx+d)\)が答えになる。
\(bc+ad=Q\)とならない場合、(2)が間違っているのでやり直し。

次の式を因数分解せよ。
\(6x^2-x-35\)
たすきがけをする。まずは数をセット。

次に、当てはまる数を試しに何度も代入。下は、成功例。

よって、\((2x-5)(3x+7)\)

ど、どや…?
かなりハードやとは思うけど。

やっぱり計算タイヘンだわ。
最後の足し算で答えが合わなかったらやり直しって…
原始人かよ。

これに関してはなんも言われへんわ。
ただ、計算をある程度ラクにするコツはないわけじゃない。
これは共通因数がない前提やけど、\(a\)と\(b\)、\(c\)と\(d\)は符号を無視したときそれぞれ互いに素になんねん。
互いに素とは、2つの自然数の最大公約数が1の状態のこと。
たとえば、26と35は互いに素。共通の約数を持っていないからです。

上の例で言うと、確かに2と5は互いに素だし、3と7も互いに素だね。

こういったコツを少しずつ自分で発見していくことが数学力向上につながるで。
\(acx^2+(ad+bc)x+bd\)を因数分解することを考える。
\(ac, bd, ad+bc\)の順に並べる。
以降、たすきがけを適切に行うと、下の画像のようになる。

この結果から、因数分解の結果は\((ax+b)(cx+d)\)となる。
\((ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\)
上の等式は乗法公式から成立する。(証明終)
まとめ

キツかったー!
乗法公式なんか久しぶりにやったし、たすきがけは難しいし。

中3数学がタイヘンな理由の一つは、計算が複雑であること。
何十問も何百問も解く過程でスピードを徐々に上げていく必要があんねん。

問題をたくさん解いて慣れるしかなさそうだね。

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無料やから気軽に相談してな。

定期テスト期間中や学校行事の期間は返信遅れると思うけど、有効活用してほしい!
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