こんにちは。Daddyです。
今回は、展開と因数分解に関する問題を総まとめしました。
問題の難易度設定はやや高め。定期テストとかで出題されるものよりワンランク難しいものと思ってください。\(\spadesuit\)のマークがついている問題はさらにレベルが高いです。
『問題集の解説、わかりにくくて結局勉強できないんだよなー』っていう人はぜひ最後まで問題を解いてみてくださいね。手を動かすことが何より大事です。
『展開の方法や乗法公式、忘れちゃったなー』っていう人は下の記事を読んでくださいね。
また、因数分解についての記事はコチラ。
展開するだけの問題
(1) かけ算はどこから計算しても構いません。今回は、乗法公式が使える右側から順に展開していくことにしましょう。
(2) こういう問題を見たら、とにかくラクをすることだけを考えましょう。これは数学が得意になるために必要な考え方です。
よく見ると、\(a+b\)が共通していますね。\(-c+d\)と\(c-d\)は一見共通していないように見えますが、\(-c+d=-(c-d)\)だから…
(3) コレはただ計算ミスなく計算するだけです。答えはとても美しくなります。
(1) 乗法はどの順番で計算しても良いから、
\begin{flalign}
&\quad (2a+b)(a-b)^2& \nonumber \\
&=(2a+b)(a^2-2ab+b^2)& \nonumber \\
&=(2a+b)a^2+(2a+b)(-2ab)+(2a+b)b^2& \nonumber \\
&=2a^3+a^2b-4a^2b-2ab^2+2ab^2+b^3& \nonumber \\
&=2a^3-3a^2b+b^3& \nonumber
\end{flalign}
よって、\(2a^3-3a^2b+b^3\)
(2) \(A=a+b, \ B=c-d\)とおく。
\begin{flalign}
&\quad (a+b-c+d)(a+b+c-d)& \nonumber \\
&=(A-B)(A+B)& \nonumber \\
&=A^2-B^2& \nonumber \\
&=(a+b)^2-(c-d)^2& \nonumber \\
&=(a^2+2ab+b^2)-(c^2-2cd+d^2)& \nonumber \\
&=a^2+2ab+b^2-c^2+2cd-d^2& \nonumber
\end{flalign}
よって、\(a^2+2ab+b^2-c^2+2cd-d^2\)
(3) ただ展開して整理するだけである。
\begin{flalign}
&\quad (4x+3y)^2+(4x-3y)^2& \nonumber \\
&=(16x^2+24xy+9y^2)+(16x^2-24xy+9y^2)& \nonumber \\
&=32x^2+18y^2& \nonumber \\
\end{flalign}
よって、\(32x^2+18y^2\)
この式は\((A+B)^2+(A-B)^2=2A^2+2B^2\)のカタチ。
\(+2AB-2AB\)が打ち消しあって、2乗の部分しか残りません。
乗法公式にこそなっていないものの、覚えておくと受験に有利な式です。
因数分解するだけの問題
(1) 『たすきがけできないなあ…』と思っている人、いませんか?
大事なことを忘れています。因数分解の最重要事項は共通因数でくくることです。
(2) いかにも置換してくれと言わんばかりの問題です。\(A=x+1\)として、ゴリゴリ因数分解していきましょう。
(3) \(x, y\)の指数に着目しましょう。\(x\)の最高次数は\(3\)、\(y\)の最高次数は\(1\)です。こういうときは、次数の低い文字で整理するのが定石です。
なぜなら、1次式では分配法則、2次式では乗法公式が使えるので、私たちの知識だけで問題を解くことができるからです。3次式の因数分解とか、難しすぎます。
(4) コレは解法を知っているか知らないかの問題で、初見だとまず解けないです。複2次式の因数分解のヒントは下の記事に書いてあります。
(1) 7が各項の共通因数である。
\begin{flalign}
&\quad7x^2+49x-546& \nonumber \\
&=7(x^2+7x-78)& \nonumber \\
&=7(x-6)(x+13)& \nonumber \\
\end{flalign}
よって、\(7(x-6)(x+13)\)
(2) \(A=x+1\)と置換する。
\begin{flalign}
&\quad 21(x+1)^2-10(x+1)-24& \nonumber \\
&=21A^2-10A-24& \nonumber \\
&=(3A-4)(7A+6) & \nonumber \\
&=\{3(x+1)-4\}\{7(x+1)+6\}& \nonumber \\
&=(3x-1)(7x+13)& \nonumber
\end{flalign}
よって、\((3x-1)(7x+13)\)
(3) \(y\)について整理すると、1次式になるので簡単になる。
\begin{flalign}
&\quad x^3+x^2y+x^2+3xy-12x-4y& \nonumber \\
&=(x^2+3x-4)y+(x^3+x^2-12x)& \nonumber \\
&=(x+4)(x-1)y+x(x+4)(x-3)& \nonumber
\end{flalign}
ここで、\((x+4)\)が共通因数としてあらわれるから、
\begin{flalign}
&(x+4)\{(x-1)y+x(x-3)\}& \nonumber \\
&=(x+4)(x^2+xy-3x-y)& \nonumber
\end{flalign}
よって、\((x+4)(x^2+xy-3x-y)\)
(4) コレは複2次式の因数分解であることに注意して、\((2乗)-(2乗)\)に変形していく。
\begin{flalign}
&\quad 4x^4+19x^2+49& \nonumber \\
&4x^4+28x^2+49-9x^2& \nonumber \\
&(2x^2+7)^2-(3x)^2& \nonumber \\
&(2x^2+7+3x)(2x^2+7-3x)& \nonumber \\
&(2x^2+3x+7)(2x^2-3x+7)& \nonumber
\end{flalign}
よって、\((2x^2+3x+7)(2x^2-3x+7)\)
複雑な計算問題
(1) なんとなく『100という大きな数に、2という小さな数がついているなー』という感想が持てればOK。乗法公式\((a+b)^2\)が使えそうです。
(2) \((2乗)-(2乗)\)の形から連想される乗法公式を考えてみましょう。和と差の積が使えそうですね。
(3) 非常に難しい問題。ここで注意したいのは、\(2.273\)という数が3回も出現しているということ。\(x=2.273\)とおけば、新たに気づくこともあるかもしれません。
そう、\(7.727=10-x\)になっているのです!
(1) \((a+b)^2=a^2+2ab+b^2\)を利用する。
\begin{split}
102^2&=(100+2)^2 \\
&=100^2+2\times100\times2+2^2 \\
&=10000+400+4 \\
&=10404
\end{split}
よって、\(10404\)
(2) \(a^2-b^2=(a+b)(a-b)\)を利用する。
\begin{split}
72^2-68^2&=(72+68)(72-68) \\
&=140\times4 \\
&=560
\end{split}
よって、\(560\)
(3) \(x=2.273\)とおく。
\begin{flalign}
&\quad 6.182 \times 7.727^2+2.273 \times 68.325+55.315 \times 2.273-6.182 \times 2.273^2& \nonumber \\
&=6.182(10-x)^2+68.325x+55.315x-6.182x^2& \nonumber \\
&=6.182(100-20x+x^2)+(68.325+55.315)x-6.182x^2& \nonumber \\
&=618.2-123.64x+6.182x^2+123.64x-6.182x^2& \nonumber \\
&=618.2& \nonumber
\end{flalign}
よって、\(618.2\)
まとめ
いかがだったでしょうか?
学校の教科書には載っていないような問題がたくさんあって、タイヘンだったと思います。
コレらの問題は全てDaddyのオリジナル問題で、今後さらに難しい参考書や問題集を使っていくときに前提知識として必要となる問題だけを作成しました。
しっかり内容を吸収して、次のステップへ進みましょう!
次の記事もお楽しみに!
コメント